精神障害者社会復帰通所授産施設である市川市南八幡福祉作業所(現在、市川市南八幡ワークス)は、昭和57年5月に開所以来、運営委員会で利用期限を3年と定め社会復帰可能な利用者に対し、就労を援助しアフターケアを行ってきた。しかし、都市化の波により市川市内から製造工場が郊外に移転する傾向により、市内に職場を見つけることが困難になってきた。利用期限満了になっても行き場のなくなった利用者の不安を解決する為に「めぐみ会」という家族会が結成され市川市に小規模作業所開所の申請を行った。
場所の確保は、南八幡福祉作業所に昭和61年より作業の提供をして頂いていた企業が、戦前からの古い倉庫の改造に際し、倉庫の一部を作業所として提供してくれることになった。平成6年4月「サンワーク市川」として開所する。
受注仕事のみでは作業の偏りがあり、利用者の収入も少ないことから自主製品としてパン菓子の製造販売を始める。当初は、作業所の中に調理部門を作り製造し販売に出かけていたが、平成9年7月店舗を借り、「ふわふわベーカリー」としてスタートする。
南八幡福祉作業所の就労訓練の延長として行ってきた「サンワーク市川」であったが、精神障害者の特徴である長期にわたる服薬、思春期の発病が多いため社会経験が乏しくちょっとしたストレスで再発することなどから一般就労が困難となり利用期限の5年を満了しても就労できず行き場のない人が停滞しだした。一方、南八幡の卒業生、新規の通所希望者があり対応困難となる。
当初、市川市の南方面に作業所がないこともあり、市からは行徳地区に開所を希望されたが、良い物件が探せなかった。困っていたところに、賃貸しても良いという理解者の申し出があり市の北部に、平成10年10月「サンワーク市川第二 ぱれっと」を開所する。開所してみると、東西線で西船橋駅にてJR線に乗り換えて1つめということもあり行徳地区からの通所者も多く、北に位置していることで南八幡福祉作業所に通所できなかった大町地区からの通所者の利用が可能となった。
サンワーク市川、ぱれっと、共に定員15名のところ利用希望者が増え20名を越す在籍となる。鬼越で古くよりサンワーク市川を支援してくれていた住民の方から貸し家の話しがあり、平成13年10月「サンワーク市川第三 ぴあ」を開所する。
市川市内には、精神科病院の数が多い事もあり多くの精神障害者が暮らしている。家族も無く単身で暮らす方、生活保護の方は相談する人も無く、長い入院生活や病状により心細い想いで生活をしているため再発、再入院が繰り返される。支援する資源があれば地域で暮らしていかれる事、一人一人の生活が豊かで充実したものになる事を考え、家族会「めぐみ会」が活動を続けていた。施設が増え利用者が増えたことによりサービスの向上、社会的責任の向上を図り家族会「めぐみ会」が平成16年10月に社会福祉法人サンワークを設立する。
平成18年度には、小規模通所授産施設1箇所、作業所2箇所、パン屋を1箇所、グループホームを一箇所開設し利用者総数は、70名を越えた。平成18年10月から自立支援法による共同生活援助、介護(グループホーム、ケアホーム)、指定相談事業、19年4月から自立支援法による訓練等給付事業(就労移行支援・就労継続支援B型・生活訓練)を開始する。平成22年6月には、これまで社会資源が不足していた市川北部地域に地域活動支援センター「ぽると」を開所。
平成18年10月より、指定相談支援事業「サンワーク」を開所。
平成20年4月より、地域活動支援センターⅡ型浦安市ソーシャルサポートセンターの指定管理者、平成23年4月より、市川市南八幡ワークスの指定管理者となる。
障害福祉サービス事業「サンワークL」の一事業として行なっていた就労移行支援事業を、定員増に伴い平成25年12月、単独事業として妙典駅前に「パル」として新設。
平成28年4月より、市川市南八幡ワークスの指定管理者終了。完全民営化となるに伴い名称 を南八幡ワークスへ変更。
平成29年4月より市川市南八幡メンタルサポートセンターを市川市より受託。完全民営化となるに伴い名称を南八幡メンタルサポートセンターへ変更。